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2015年7月2日木曜日

大阪とニューヨークの類似点


ニューヨークが米国最大の都市になった理由は、ハドソン川とエリー運河を通じて五大湖と水運があったことだと言われる。
アメリカの独立が1776年、当時はフィラデルフィアが最大の都市だったが独立後ミシシッピ川の流域に国土が拡がると東西広通のニーズが出てくる。
まだ鉄道が広がっていない時代、西部のフロンティアを目指すには、五大湖を使うか、メキシコ湾経由でミシシッビ川を溯上するかだった。
しかし五大湖から大西洋に出るには、エリー湖とオンタリオ湖に、落差がある。(ナイアガラの滝)
そこでエリー湖からハドソン川中流のオールバニまで運河が掘られた(エリー運河)。
これで、西部への入り口となるシカゴからミシガン、ヒューロン、エリー湖、エリー運河、ハドソン川を経由して大西洋に出る、アメリカ北東部の7州にまたがる大物流システムが出来た。この地域は19世紀中ごろから21世紀の現在に至るまで世界経済の中心地である。
この入り口がニューヨークであり、世界最大の都市に成長したのは必然と言える。
(シカゴが永い間米国第二の都市であることや、ニューヨーク州の州都が、この物流の要にあたるオールバニであることも、そういつた背景がある。)

ここで、後背地を大きな湖として、河川を通じて海につながる場所が、身近にもある。そう、日本の大阪である。
ニューヨーク同様に、水運経済の発展とともに日本最大の商業都市に成長した。ただし時代はニューヨークより早く17世紀である。

下に両者の地図を並べて見たが、似ていないだろうか?
さしずめ、
大阪がニューヨークとすると、
琵琶湖が五大湖、
淀川がハドソン川、
大津がデトロイト、
京都がバッファロー、
シカゴが長浜、
と言う感じだろうか。



この琵琶湖―淀川経済圏は、瀬戸内海と繋がり古来から日本の中核を形成していた。大都市と、湖をかかえた広い後背地があるという点で、アメリカと日本に類似性があるのが面白い。

[参考記事]



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