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2014年3月10日月曜日

効率的にお金を貯めよう 住宅編1 ?住宅ローンって、こんなに損なの?


昔ローンを借りた時、ウン千万を借りるのに銀行の窓口で話を聞いていて、借りる額や返済期間をいろいろ変えて、月々の返済額がいろいろ変わるシミュレーションの説明を受けた。それで、ふと気になって、「それで、支払総額はいくらになるのですか?」と聞いたら、窓口嬢は答えられない。「計算して見ないとわからない」という。
そういう説明をすることを想定されていないので、顧客向け計算シートに総額は印刷されていないのだ。多分、銀行の
都合が悪いからだろう。何故都合が悪いのか?

国税庁のHPに複利計算表がある。
住宅ローンの平均的な利率2%で、35年ローン(30歳で借りて定年まで)を想定すると、「年2%の複利終価」というところをみると、「1.99」!
つまり100万を35年間借りると99万の利子が付いて199万、つまり倍返ししないといけないということだ。
実際には元本が減ってゆくのでまるまる倍返しにはならないが、均等に35年で元金を返済してゆくとして利子を慣らすと、99万の半分の約50万円が利子ということになる。
2000万の35年ローンを借りたら、返済総額は3000万になって、まるまる1000万が銀行に支払う捨て金?ということだ。これが複利マジック。
多分、こんな話をお客様が聴いたら、「馬鹿らしいからローンはやめます」ということになる。
銀行は自分たちが大儲けしているのを客には見せないようにして、じゃんじゃんローンを組ませようとしているわけだ。

更に銀行は「元利均等」という錯覚手法を使って、返済を楽そうにみせようとする。
自然な考え方は、元金を等分して返す方法で、100万を20年で借りたら、5万づつと、残金の利子を支払う方式だ。最初の年は元金5万と利子2万で7万返済し、毎年元金が減る分利子分が減ってゆき、最後の年は元金のみ5万返済というもので、これを「元金均等方式」と言う。これだと若い頃の月賦額が高めになるので、毎年の支払額を無理やり慣らして同額にして一見返しやすそうに見せるのが元利均等方式だ。(最初の頃の支払はほとんどが利子で元金がなかなか減らないという変な返済モデルである。)。

この「返済総額隠し」+「元利均等」の合わせ技で、銀行はサラリーマンを住宅ローン墓場へとおくりこもうとするわけだ。ちなみに、銀行に「元金均等で返済したい」と相談しても、元金均等は受け付けてません、と言われることも多い。元利均等を選ばれてしまうと、残金が早いペースで減ってしまい、利子をとりっぱぐれるので、選ばせてくれないのだ。手が混んだこと。(ちなみに住宅金融公庫のローンは元利均等が選べました)。

総括すると、銀行でお金を借りないといけない貧乏人は、銀行に利息を取られて益々貧乏になり、キャッシュで不動産を買えるお金持ちとの差はますます広がってゆく・・・ということだ。
こういうことを理解した上で、お金は賢く借りたいものです。

では仕方なくお金を借りないといけない場合、どうするか?利子をできるだけ払いたくないということとなので、以下の2つの点を検討しよう。

1.できるだけ短い期間で借りる。
  複利は時間とともに増加ペースが増えるので、できるだけ短い期間で貸すのが正解。
 ちなみに同じ表を見ると、2%で20年なら1.485。1000万借りて均等返済して、利子分が約240万。
 これくらいの利子ならまだ許せる?35年ローンなんて、絶対やってはダメ。

2. できるだけ早く繰り上げ返済する。
 
 利息の仕組み上、早い段階で元金を減らせばそれについてくる利子も消失することになる。
 
2000万を35年で借りた場合は3000万くらい返済することになるわけだが、最初の年に100万返済すれば、その100万に乗っていた35年分の利子およそ100万円も一緒に消える。つまり100万の返済で200万円の削減効果があることになる。なので、若いころに多少無理してでもどんどん繰り上げ返済するのがコツである。(この利息削減効果は年を経るごとに減って行くので。)

ちょっと話はそれるが、借り換えローンというのもあって、現在のローンを、他の銀行から借りたお金で返済するというものだ。手数料は取られるが、返済総額は減るのでお得というもの。
他の銀行の債権を間接的に買い取るようなこのローン、残りもののように見えて儲からないように見えるがとんでもない。支払い残期間が長いほど、ローン返済総額にはたっぷりと利息が含まれているので、他の銀行の利息をかすめ取る(?)ことができる美味しい商売だ。

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