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2013年11月10日日曜日

食品の表示偽装

食品の表示偽装が問題になっている。一流ホテルや大手デパートなどが相次いで公表。

ここでは、当事者の問題はおいておいて、制度面の不備について着目したい。

実は、調理して提供する場合、原材料の表示義務はない。加工食品の裏面には、内容物の表示義務が細かく定められているが、調理して提供する場合はない。
(もちろん保健所などの許可はあり、衛生面で問題がないかはチェックされているが)。
だから、「景品表示法」という、一般的に不正競争を制限するような法律で間接的に違法性を問うしかなくなっている。

原産地をごまかしたり原料をごまかしたりして、高い価格をつけて料理を提供することが許されてしまうと、志を持って、手間暇かけて作った食物を無添加で調理して、健康によいおいしいものを提供しようとがんばっている人たちが浮かばれない。

消費者も、安いものにはそれなりの理由があることを理解して、賢くならないといけない。
270円の牛丼や100円のハンバーガーは、どうしてあの価格で提供できるのか?外食は原料費3割といわれるが、いくら大量につくったとしても、牛丼が90円で、ハンバーガーが30円で作れるものなのか、考える必要がある。
チェーン店の料理の多くは東南アジアの工場でレトルトなどに加工されて、店であっためて提供されるだけである。遺伝子組み換えの飼料を食べて抗生物質をたっぷり与えられて自然の状態よりもはるか短期間で成長した家畜を、現地工場で加工。固い肉もミンチにしてハンバーグにしたり、肉片にして固めなおして牛脂を注入すれば、柔らかいおいしい風味の料理にに変身してしまう。しかも原材料の表示事務もない。今回明らかになったのは、高級ホテルやデパートであってもそういった肉を「ステーキ肉」と称して使っているということだ。

高いものが安心とは限らないが、安いものは疑ってかかる必要がある。

添加物はコストを下げるために使われる。それらしい色をつけたりとろみをつけて本来長時間調理しないと出ないようなそれらしい見かけを作る。また量を増やしたり保存性を高めるのにも使われている。そうやって低コストで量を増やし見かけを整えたものに、人工的な風味をつけると、一見和本物とわからない「美味しい」料理ができあがる。
鼻をつまんで食べると物の味がわからなくなるのはよく知られているが、添加物をたくさん入れても風味を整えてしまえば分らない。

なお、加工食品で「ビタミンC」と表示があるものが多いが、多くの場合人工的に合成されたビタミンCであり、保存料として使われているものである。ビタミンCとあるからといって健康に良いものと考えると大間違い。

本物の原料で無添加でおいしいものを作ろうとすると、原価が上がり価格はとても高くなるので、利益を薄くせざるを得ない。
大手が、ごかまして安い原価のものを高い値段で売って、ぼろもうけをしているのでは、志のある中小企業や飲食店はかなうわけがない。
国には、良いものを作って提供しようと頑張っている人の努力が報われるようにして欲しい。
 

 食品添加物について詳しい知りたい方は、以下の本がおすすめ。(アフィリエイトみたいに本の宣伝じゃありませんよ)

 
こちらの本も面白い。巻末にはファーストフードの添加物についても記載がある。
マクドナルドが添加物たっぷりなのは予想内だが、食材へのこだわりイメージがあるモスバーガーも似たり寄ったりということがわかって、がっかりする。

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