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2014年1月17日金曜日

Windows 7への乗り換えブームの不思議

今日本企業の大企業でWindows7への乗り換えブームが起こっている。
会社で働いていない若い人は、これを聞いて「?」と思うかもしれない。
多分、違和感を感じたとしたら「Windows8」の間違いじゃないの?、という点か、「大企業じゃなくて中小企業」じゃないの?、という2点だろう。
IT業界で働く外国人も同じ反応だ。米国人はもちろん、韓国人でさえ「Windows8のことでしょう?」不思議な顔をする。

きっかけは、マイクロソフトがWindowsXPのサポートを打ち切るからだ。(IT業界以外の人向けに補足しておくと、「サポートが終わる」ということは、「バグやセキュリティホールが見つかっても、ソフトを修正するのを止める」ということです)。

それで大企業のIT部門が、問題が発生したら対応できなくなる、と慌ててOSの入れ替えを進めている。
ちなみに、OSを入れ替えようとすると、そこで動くソフトもWindows7対応版にしないといけないし、ハードも新しいものにしないといけない。
かくして、業界は大企業からのIT投資の増加で潤っているというわけだ。
(私もその恩恵を若干受けている1人だが)

これが過去15年に渡ってIT業界が多くの人間を養ってきたビジネスモデルで、Windowsの新バージョンへの以降が5年おきくらいに起きるたびに同じことが起こってきた。
(Windows95,Windows2000,WindowsXP,そして今回の7)
余談だが、Windows98,me,vistaなどの失敗作(?)が間に挟まっている。
これらは、技術的に今一つだったというのもあるが、日本の税制でソフトウェアの耐用年数が四年であることも、大きな理由だと思われる。

懸念しているのは、日本の大企業のIT部門が非常に保守的になっているということだ。
「今更Windows7?」ということに、大きな疑問を感じていない。

みなさんはwindows8を使ったことがあるだろうか?メトロUIの良し悪しや好き嫌いは置いておいても、Surface Proでは起動時間が10秒くらいだ。
Windows XPでは一生懸命メンテナンスしても1、2分、Windows7は休止モードであれば多少早くはなるが動作が不安定になるのでやはりシャットダウンすることが多かった。
Windows8では、シャットダウン後からの再起動でも10秒だ。


これまで朝の日課は、まずPCの電源を入れてから、コーヒータイムやトイレタイムで、PCを操作するのは10分後というのが当たり前だった。Window8になってからそんな日課もなくなった。
電車の中でちょっとPCのドキュメントを見たいというのも、だいたい操作しているあいだに目的地についてしまっていたが、Win8では2、3駅あればちょっとPCを開けて十分にチェックできる。
ソフトのインストールや更新で再起動を要求されることも多いが、それをやると昔は10分は仕事が中断していたが、今は20秒である。
実際、ちょっとシステムのレスポンスが帰ってこなかったりすると、昔は根気よく待っていたが、すぐ再起動する癖がついてしまったが、こんな細かい時間も減っていたりする。

もろもろを考えるとwindows7とwindows8では、仕事の生産性がかなり上がった気がする。(昔だったあきらめていたスキマ時間を有効活用できるようなったので、30%くらい上がっているのではないだろうか?)

この「起動が早い」ということだけでも、Windows8は過去のどんなwindowsOSよりも導入効果が大きいと思う。一人が30分/1日だけ仕事が多くできれば、1万人の会社であれば物凄い時間短縮だ。

iPadが出てきたときに、何より画期的だったのは、操作性もあるが何より「この起動が早い」という点がメリットだったことを思い出す。携帯電話(iphone)と全く同じOSで動くタブレットを、わざわざ別に買って使っている理由は、PCにはない起動の速さと重要の軽さ、そして携帯にはないバッテリーの持ちと画面の大きさ。これだけの理由で、みんな3台めのデジタルデバイスに何万円も投じているのである。

残念なのは、おそらく多くの大企業のITのみなさんも、個人ではタブレットを使っていて、そのメリットを享受しているであろうけれども、それを会社の全従業員の仕事の効率向上に結び付けられないという点だ。(その想像力がないのか、分かっていても、単に社内開発した古いシステムなどの対応が面倒なだけなのか。。。)

おそらく古いOSを運用するのはそれなりに面倒な点もあるので(ショップでPCを買うと古いOSは変えないなど)、中小企業のほうがおそらくwindows8化は進んでいるのではないだろうか。
大企業は、その潤沢で優秀なエンジニアが、過去の時代遅れの資産を活用するために貼り付けられている。もっだいないことだと思う。

かつては最先端のテクノロジストだったITエンジニアのみなさんが、一番保守的で従来の仕事の流れを守ろうという抵抗勢力になってしまっているという状況なのだろうか。

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